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マルチパートの作成

さて、ここでマルチパートの作り方を披露しましょう。

たとえば、+draft/1 でメッセージを書いているときに、`C-cC-a' と入力 すると、草稿の一番下に

----------------------------- attachments -----------------------------
      Multipart/Mixed                                         1/     
     1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
     2                                                          .   
--------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------

という行が挿入されます。"1/" はマルチパートを構築するための一時的なディ レクトリで、実体は "~/Mail/draft/mime/1" です。パート 1 の CoverPage は 本文を意味します。ここで Draft モードは次のようになっているでしょう。

To: mew-dist
Subject: ここがヘッダ
X-Mailer:Mew version 1.94 on XEmacs 20.4
----
本文だよ。

----------------------------- attachments -----------------------------
      Multipart/Mixed                                         1/     
     1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
     2                                                          .   
--------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------

3つの領域を以下のように呼ぶことにします。

Draft モードでは、リージョンによってキー割当が違います。

たとえば、`TAB' は以下のようになります。

ヘッダ
さまざまな補完。
本文
TAB の挿入。
添付領域
なにもしない。

`c' だと以下のようになります。

ヘッダ
c を挿入。
本文
c を挿入。
添付領域
ファイルのコピー。

以下、添付領域でのキー割当です。

`C-p'
現在のディレクトリの前のファイルへ移動。
`C-n'
現在のディレクトリの後のファイルへ移動。
`C-f'
1 番目のサブディレクトリに移動。
`C-b'
親ディレクトリに移動。
`c'
ファイルのコピー。"." 上で有効。ネットワーク経由でも可。リモートのファイ ルをコピーする場合は、"/[user@]hostname:/filepath"の形式でファイルを指 定。
`l'
ファイルへシンボッリクリンクを張る。"." 上で有効。添付ファイルを `f' を使って読み込んで編集する場合は、実体を編集してしまわないよう に、`l' ではなく `c' でコピーすべき。
`d'
ファイルとディレクトリの消去。
`m'
サブディレクトリ(つまりマルチパート)の作成。"." 上で有効。
`f'
ファイルをバッファに読み込む。
`F'
新規ファイルをバッファに読み込む。"." 上で有効。
`y'
Message モードに表示されているメッセージにリンクを張る。"." 上で有効。
`e'
external-body の入力。"." 上で有効。
`a'
音をサンプリングしオーディオファイルとして挿入。"." 上で有効。
`p'
入力されたユーザの PGP 公開鍵を取り出す。"." 上で有効。
`D'
ちょっとした説明(Content-Description:)の入力。
`T'
データ型(Content-Type:)の変更。
`C'
Text/* 型のデータの charset を指定する。
`P'
受信側でこのパートを保存する際のファイル名(Content-Disposition:)の変更。 ファイル名の入力の際に、単に `RET'を押すと値が消える。そして、送信 側のファイル名が `*' と共に表示される。

添付領域では、ファイルのサフィックスによってデータを取り扱います。現在サ ポートしているサフィックスは以下の通りです。

.txt       Text/Plain
.html      Text/Html
.rfc822    Message/Rfc822
[0-9]+     Message/Rfc822
.ext       Message/External-body
.ps        Application/PostScript
.tar       Application/Octet-stream ;; dummy
.gif       Image/Gif
.jpg       Image/Jpeg
.jpeg      Image/Jpeg
.png       Image/Png
.xwd       Image/X-xwd
.xbm       Image/X-xbm
.bmp       Image/X-bmp
.au        Audio/Basic
.mpg       Video/Mpeg
.mpeg      Video/Mpeg
.pgp       Application/Octet-Stream
.pka       Application/Pgp-keys
.*         Text/Plain

`c' でファイルをコピーすると、たとえば次のようになります。コピーす るときのファイル名は、適切なデータ型を推測できるようサフィックスに気を付 ければなんでもよいです。

----------------------------- attachments -----------------------------
      Multipart/Mixed                                         1/     
     1  Text/Plain(guess)                                       CoverPage*
B    2  Image/Gif                    MagicPoint のロゴ          mgp.gif
Q    3  Application/Postscript       資料                       ohp.ps
     4                                                          .
--------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------

各行は、

から構成されています。

マーク(Content-Transfer-Encoding:)を変更する方法は、See section マークを使った PGP/MIME の作成 を参照して下さい。データの型(Content-Type:)は `T' によって変えられ ます。説明(Content-Description:)は `D' で入力できます。この説明のカ ラムは、See section マークを使った PGP/MIME の作成 で説明する暗号化の際に上書きされます。

第5カラムに表示されるのは、実際にはコピーしたファイル名か Content-Disposition:、つまり、受信者がそのパートを保存する際のファイル名 です。Content-Disposition: の値があれば、それが表示されます。なければ、 コピーしたファイル名に `*' を付加して表示します。ファイルをコピーし た際の Content-Disposition: の値は、コピーしたファイル名が指定されていま す。ただし、Message/* と Multipart/* には Content-Disposition: は設定さ れません。Content-Disposition: を指定するには、`P' を利用して下さい。

ファイルはシングルパートに、ディレクトリはマルチパートに対応します。で すから、ファイル構造を作っていく感覚で複雑なマルチパートを作成できます。 簡単でしょ?

ディレクトリのデフォルトの Content-Type: は Multipart/Mixed です。これも `T' によって変更できます。

さて、お好みのマルチパートが作成できたら、`C-cC-m' とタイプしましょ う。あーーーら不思議。ファイル構造がマルチパートへ変換されるではありませ んか。むろん、多段のマルチパートもサポートしています。あとは、 `C-cC-c' で送るだけです。

MIME の文法が分かっていない人は、`C-cC-m' の後に草稿を変更しないよ うにしましょう。もし、どうしても草稿を修正するときは、「最初の境界の前と 最後の境界の後は無視される」ことに注意して下さい。

マルチパートの変換後、やっぱり元に戻したいと思ったら、`C-cC-u' を使っ て下さい。(`C-xu'`C-_' ではないことに注意。)

パートの実体が外部にある external-body を作成するコマンド`e' につい て説明しましょう。access-type に ftp か anon-ftp を入力するときは、 ange-ftp のおかげでリモートのファイル名が補完できます。access-type が local-file の場合は、もちろんファイル名を補完できます。

もし、マルチパートの作成途中でやっぱりシングルパートに戻したくなったら、 一番上のマルチパート部分で `d' を押して下さい。


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