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PGP との出会い

FJPEM の実装に疑問を感じていた著者は、1994年の初夏 PGP と出会いました。 そのころは PGP 2.5、つまり、MIT が RSAREF を使って、RSA の特許に抵触しな い非商用の PGP を模索していた時期です。PGP 2.6 のリリースによって、Phil と RSADSI は和解しましたが、RSAREF を使っている 2.6 は米国国外への持ち出 しが禁止されています。

しかし、2.3a を基にした 2.6ui の存在を知り、PGP ユーザになりました。PGP を始めて使ったときの感動は忘れられません。本当に計算し尽くされたプログラ ムです。1995年の冬、サンディエゴで開かれた通称 ISOC Security Symposium(NDSS)という国際会議に参加しました。このとき、プロシーディング と共に O'Reilly から発売されてすぐの Simson の PGP という本をもらいまし た。久々に読みふけった傑作中の傑作です。このような理由から、PEM と MIME の統合よりも、PGP と MIME の統合に力を注ぐようになりました。PGP/MIME は 現在実験段階であり、標準化にはまだ時間がかかります。

「暗号化とか署名はマークで表せばいい」というアイディアは、櫻井さんと情報 処理全国大会の論文を書いたときに教えてもらいました。マークならいつでも好 きなときにキャンセルできるという利点を理解するのは少し時間がかかりました けど。


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