9. Emacsに固有な問題


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9.1 Mewのinfoが読めない [XEmacs]
9.2 かんな,egg,SKKでSubject:に日本語が入力できない [Emacs 19.34ベースのMule 2.3]
9.3 Mailボタンを押すと「Wrong type argument: commandp, toolbar-not-configured」と出てMewが起動しない [XEmacs]
9.4 Mew-1.94b35(以降)で"V" (mew-summary-virtual)が使えない [Meadow]

9.1 Mewのinfoが読めない [XEmacs]

XEmacsとEmacsとはinfoのファイル形式に多少の違いがあるらしく,あらかじめMewのアーカイブに入っているmew.jis.info(日本語版),mew.info(英語版)をそのままインストールしてもXEmacsから読むことができません。

そこで,XEmacsでMewのinfoを利用する場合には,以下の手順に従ってmew.texiから新たにmew.jis.infomew.infoを作り直してください。

  1. Mewのアーカイブを展開する。 ここでは,例としてMewのアーカイブ(mew-X.XX.tar.gz)を/tmpに置いていると仮定して,/tmpに展開しています。
    % cd /tmp
    % gunzip -cd mew-X.XX.tar.gz | tar xvf -
    
  2. XEmacsを起動してmew.texiを開く。 mew.texiはこの例で言うと/tmp/mew-X.XX/info/mew.texiにあります。
    % xemacs /tmp/mew-X.XX/info/mew.texi
    
  3. infoを生成する。

    ここで,英語のinfoをインストールするか日本語のinfoをインストールするか選択します。

    M-x texinfo-format-bufferを実行後,ミニバッファにFormatting Info file...done. Now save it.と出たら,mew.jis.infoもしくはmew.infoを保存をしてXEmacsを終了してください。

  4. /tmp/mew-X.XX/info/に新しいinfoファイル(mew.jis.info)ができていますので,それらをinfoのあるディレクトリにコピーしてください。
    % cd /tmp/mew-X.XX
    % su
    # make install-info  … 英語のinfoをインストールする場合
    # make install-jinfo … 日本語のinfoをインストールする場合
    

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9.2 かんな,egg,SKKでSubject:に日本語が入力できない [Emacs 19.34ベースのMule 2.3]

かんな,eggの場合は,Muleにmew-X.XX/patches/canna.el-19.34.patchもしくはmew-X.XX/patches/egg.el-19.34.patchを当ててもう一度Muleをコンパイルし直してください。

SKKの場合,開発版であるSKK10.xでは問題なく動作します。 できればバージョンアップすることをお勧めします。

かんな,egg,SKKいずれの場合でも,上記の対策を取れない場合は,

(setq mew-use-overlay-keymap nil)

とすることでも問題を回避することができます。

この件に関する技術的な詳細についてはmew-X.XX/patches/00readme.jisを参照してください。

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9.3 Mailボタンを押すと「Wrong type argument: commandp, toolbar-not-configured」と出てMewが起動しない [XEmacs]

$(HOME)/.emacsに以下の設定を追加してください。 これらの設定はMewのアーカイブに含まれる設定ファイル(mew-1.XX/mew.dot.emacs)に含まれていますので,一度目を通してみてください。

(add-menu-item '("Apps") "Read Mail (Mew)" 'mew t "Read Mail (VM)...")
(add-menu-item '("Apps") "Send Mail (Mew)" 'mew-send t "Read Mail (VM)...")
(delete-menu-item '("Apps" "Read Mail (VM)..."))
(delete-menu-item '("Apps" "Read Mail (MH)..."))
(delete-menu-item '("Apps" "Send mail..."))
(setq toolbar-mail-reader 'Mew)
      (cons '(Mew . mew) toolbar-mail-commands-alist))

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9.4 Mew-1.94b35(以降)で"V" (mew-summary-virtual)が使えない [Meadow]

Mew-1.94b35で一部のcoding-system (mew-cs-virtual)の設定が変わった影響により,MeadowからPerl script(imls等) を呼び出す際に以下のようなエラーメッセージが現われ,起動に失敗してしまうことがあります。

Spawning child process: no such file or directory

これはmew-1.94b35またはそれ以降,およびMeadow 1.04a1またはそれ以前の組み 合わせで発生し,virtual folderを作る際にのみ発生します。

※この問題はMule for Windows (Emacs19.28 + Mule2.8)では発生しません。

この組み合わせでMewを使用する場合は後述するパッチを当てる必要があります。 パッチを当てるのは以下のファイルです。

$MEADOW/$VER/lisp/international/mw32script.el

※ここで $MEADOWはMeadowをインストールしたディレクトリを表します。 $VERはMeadowのバージョンで,1.00, 1.01, 1.04a1 のいずれかとなります。

パッチを当てた後は以下のようにバイトコンパイルを行いましょう。

M-x byte-compile-file[RETURN]
Byte compile file: $MEADOW/$VER/lisp/international/mw32script.el[RETURN]
※$MEADOWおよび$VERは適切な文字に置き換えて入力してください。

その後,Meadowをいったん再起動してください。

この問題はMew以外でも発生する可能性があるため,Meadow 1.00, 1.01, 1.04a1 を使用する場合はこのパッチを当てておいたほうがよいでしょう。 しかし,Meadow 1.04a1 より後のリリースではこのパッチが適用される予定ですので,パッチ当ては不要です。

mw32script.el に対するパッチ
------------------------------(ここから)-----------------------------
--- mw32script.el.orig	Sat Feb 27 04:52:33 1999
+++ mw32script.el	Fri Jun 25 02:19:50 1999
@@ -93,7 +93,8 @@
 	  (set-buffer buf)
 	  (condition-case nil
 	      (progn
-		(insert-file-contents path nil 0 mw32script-bufsiz)
+		(let ((coding-system-for-read 'raw-text))
+		  (insert-file-contents path nil 0 mw32script-bufsiz))
 		(goto-line 2)
 		(setq limit (point))
 		(goto-char 1)
------------------------------(ここまで)-----------------------------
[参考]
Mew-Win32 メーリングリストの[Mew-Win32 01548] Virtual mode with 1.94b25から始まるスレッド

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