毎日メッセージをたくさんもらう人は、まだ整頓していないメッセージを +inbox フォルダに大量に溜めてしまうことがあります。そんなときは、「メッ セージ達よ、とにかく +inbox フォルダからどこかに行ってしまえ」と叫びたく なることがあるでしょう。Mew は、そんなわがままなを満足させるための自動整 理整頓関数を提供しています。:) `M-o' がその呪文です。
この関数を実行すると、現在のフォルダ内の特定のメッセージに対して、自動的 に `o' マークを付けてくれます。特定のメッセージとは、 `mew-refile-auto-refile-skip-any-mark' が `nil'なら、`o' や `D' マークが付いていないメッセージです。 `mew-refile-auto-refile-skip-any-mark' が `t' なら、なにもマー クが付いてないメッセージです。 `mew-refile-auto-refile-skip-any-mark' のデフォルト値は `nil' です。また、`C-u' 付で呼び出すと、 `mew-refile-auto-refile-skip-any-mark' の値とは関係なく `*' マー クの付いたメッセージを対象にします。
整頓先の決定には、先に説明した推測関数群が働くようになっています。この関 数は、`o' を付けるだけですので、`x' を押さない限り実際にメッセー ジがどこかに行ってしまうことはありません。
Mew の整頓先推測はあまりにも賢すぎるので、この機能には仇となってしまいす。 というのは、Mew が推測機能をフルに使って勝手に整頓してしまうと、大抵のユー ザはどこにメッセージが整頓されたか分からなくなってしまうのからです。:) そのために、Mew が使う推測関数を制限する機能が提供されています。前に出て きた宣言をもう一度思い出して下さい。
(defvar mew-refile-guess-control '(mew-refile-guess-by-alist mew-refile-ctrl-throw mew-refile-guess-by-newsgroups mew-refile-guess-by-folder mew-refile-ctrl-throw mew-refile-ctrl-auto-boundary mew-refile-guess-by-thread mew-refile-ctrl-throw mew-refile-guess-by-from-folder mew-refile-ctrl-throw mew-refile-guess-by-from mew-refile-ctrl-throw mew-refile-guess-by-default))
`mew-refile-guess-control' の中に `mew-refile-ctrl-auto-boundary' という関数があります。これがその仕 掛です。自動整理整頓のときに限り、Mew はこの関数より下に記述してある推測 を無視します。`mew-refile-ctrl-auto-boundary' より上に記述している 関数が何も推測できなかった場合は、そのメッセージには `o' が付きませ ん。破滅が訪れる前に `mew-refile-ctrl-auto-boundary' の御札を貼って 下さい。